AMERICAN OPTICAL

【創立期 1833年-1869年】

1833年、宝石商であったWilliam Beecher(ウィリアム・ビーカー)がヨーロッパ製の眼鏡に触れたことが後のアメリカンオプティカルの原点となります。当時はフランス製や英国製の高価なオーダーメイド仕様の眼鏡しか存在しませんでした。アメリカにもそれらが少量ながら輸入されており、その1つに彼は出会ったのでした。「俺ならもっと 良い物が作れる」その思いから、彼は1本のスターリングシルバー製のメガネフレームを作りました。当初、作業場はマサチューセッツ州サウスブリッジにあった彼のジュエリーショップの2階でしたが、1839年には工場を構え、徐々に生産体制を整えていきました。

1843年には初めてスチール(鋼)製のフレームを作り上げました。このスチール製のフレームは他の高価な素材のフレームよりも需要がはるかに大きかったため、より安価に販売できるよう製造方法の改善を重ねました。

1862年にビーカーが引退し、ロバート・コールというビーカーの初期の頃からの右腕であった人物が会社を継ぐと、1864年にはジョージ・ウェルスが入社。彼は弱冠18歳にして機械学の天才で、すぐに社内で尊敬を集めました。生産に関することで彼に解決できない問題はありませんでした。そして1869年2月26日、アメリカンオプティカル社として法人格を取得、しばらくしてから社長にはこのジョージ・ウェルスが就任することとなりました。

【ジョージ・ウェルスによる時代 1864年-1912年】

ジョージ・ウェルスという天才によって成し遂げられた数々の発明、改良のおかげで、眼鏡の製造方法は飛躍的な進歩を遂げます。1750年に1本200ドルだった眼鏡の価格は、1800年代の終わりには1本6.5ドルにまで下がっていました。ブリッジのパーツ、テンプルパーツなどを自動で削り上げる切削機など、本当に数々の機械を発明しました。

またこの頃ジョージ・ウェルスによってレンズについての研究開発も進められ、数々の特許を取得しました。遠近両用(二重焦点)レンズのあのおなじみの仕組み(レンズ下部分に出っ張りのあるあのレンズ)、いまなおほとんど変わらない仕組みで使われているレンズの加工機も彼によって初めて作られた物です。1884年には、度入りレンズを作る機械で生産ベースに乗るような物としての初の機械を発明します。1894年には初の円柱レンズが作られます。

さらにフレームの新しいスタイルの開発にも意欲的でした。1874年、RIMLESS(リムレス)というレンズの周りに全くリムのないスタイルが発明され人気を得ます。1891年、初のGOLD-FILLED(金張り)フレームが作られ、1907年には金張りの素材まで自社で製造するようになります。

1912年、ジョージ・ウェルスが死去。その後のAOは金張りフレームに彫金を施した商品を大ヒットさせ、アメリカ中の一般大衆に眼鏡を広く普及させまし た。1930年にFUL-VUE(フルビュー)というスタイルをリリース。それまでサイドマウントというヒンジがレンズの真横にあるスタイルが主流であった中、ヒンジが上部にあるこのFUL-VUEというスタイルは1930年代、40年代に大ブレイクしました。サイドの視界が開けているために 当時、急速に広まり始めていた自動車の運転にも適していました。あまりの売れ行きに、アメリカの主要な眼鏡メーカー(B&L、 SHURON、ART CRAFT等)はAOにライセンス料を払ってまでも、このFUL-VUEスタイルの金張りフレームを数多くリリースしました。B&LやSHURON等のフレームにFUL-VUEと刻印があるものは珍しくありません。

【世界大戦中の供給 1917年-1946年】

1917年、第一次大戦中にヨーロッパで展開するアメリカ軍、および連合国の軍隊への支援として、8箇所の作り付けの眼鏡設備をAO社が設計しました。そこではサイズバリエーション豊富なフレーム、あらゆる度数・種類のレンズ、そしてフィッティング用の装置やレンズ加工機などが設置されていました。

2種類のホワイトのメタルフレーム、「リバティ(自由)」「ヴィクトリー(大勝利)」は、この欧州の戦地で250万本供給されたとの記録があります。

第二次大戦中には、再び最前線でアメリカ政府への物資の供給に乗り出します。この頃にAO社が開発した新商品として、銃や爆撃機の照準器(銃に取り付けた小さな望遠鏡など)、パイロットゴーグル、サングラスなどがありました。

1943年から1944年の2年間だけで1000万本のゴーグル、500万本のサングラスそして650万組以上のレンズが供給されました。

[参照サイト] Mr. Dick Whitney's Website
http://www.dickwhitney.net/RBWAOHistoryIndex.html

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