近代1 (19世紀)

【ヴィクトリアン時代のアンティークジュエリー】

ヴィクトリアン時代とは、英国のヴィクトリア女王が在位した1837年から1901年の期間を指します。

ヴィクトリアン時代は産業革命によってイギリスが世界で最強だった時代。
経済的にも文化的にも豊かになった人々は、ファッションやジュエリーにこだわるようになります。
そんな中ヴィクトリア女王が身につけたものがイギリスのみならず、世界中で流行したのでした。

1837年から1860年までをヴィクトリアン初期、1861年から1880年をヴィクトリアン中期、そして1881年から1901年までをヴィクトリアン後期と区分します。


【ヴィクトリアン初期】

この時代はヴィクトリア女王のロマン期とも言われます。

アルバート公は女王と結婚する際、スネークの指輪をプレゼント。そのスネークの眼にはエメラルドがセッティングされていました。蛇は永遠を意味し、エメラルドは女王の誕生石でした。

ヴィクトリアン初期のジュエリーは、女性らしさと凝った細工が特徴です。
この頃はまだジョージアンの名残が残っていてロマン主義と言われる自然をモチーフにした作品が多く見られます。ハート、鳥、木、花などです。

珊瑚や象牙を用いたフェデリング(指輪)、髪の毛を入れたロケット、天使をモチーフにしたカメオ、そしてエナメルの作品が人気でした。また敬愛のメッセージを表現したリガードリングもジョージアンに引き続き流行しました。

1848年から1855年までの米国カリフォルニアのゴールドラッシュ、そして1886年に始まった南アフリカのゴールドラッシュ。しかし当時イギリスでは、金の流通は未だに乏しい状態でした。

そのためジョージアン期と同じで、ヴィクトリアン初期のジュエリーは、少ない金細工をより大きく、ゴージャスに見せるレポゼ、カンティーユ細工が施されています。

産業革命によって豊かな中流階級が増えると、ジュエリーのマーケットが大きくなります。いままではごく一部の上流階級がジュエリーを身に着けていましたが、この時代を境に状況は一変しました。

ヴィクトリアン初期のジュエリーは18金か22金ですが、1854年の印紙法によってゴールドは9金、12金、そして15金に標準化されました。


【ヴィクトリアン中期】

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